さんさろ

Webエンジニアの雑記&技術、たまにドイツ

アムウェイに勧誘された話

アムウェイ…?

amway

アムウェイに勧誘されました。

今まで無縁で生きてこられたのは運が良かったのか悪かったのか。

他の人はどんな勧誘をされてるのか知りませんが、私のケースはこんなだった、という記録とあとで思い出して笑い話(?)にするために書いてみます。

 

見た目はどう見たって好青年

勧誘してきた人、仮にA君とします。A君はとあるマッチングサイトで知り合った3つ程年下の好青年、という言葉が似合う男性でした。

いや、よく言えば好青年、会社の上司風に言えば学生気分の抜けてない兄ちゃん、目下から見たら面倒見の良い先輩、てな感じの人でしょうか(どんなやの…

初めはランチでも、とイタリアンでご飯を食べました(ちなみに割勘)が、この時は普通の人。

いや、話の端々で「どこそこの会社の社長と会食した」「1週間に1日働くだけで遊んで暮らしている人が知り合いに居て、世界各地に別荘を持ってるらしくて云々」てな話をしていて、「自分でない人の自慢してどうすんのやろ…」と思ったりはしてましたが、とりあえずまあ自分を大きく見せたい典型的なあれかと思っていただけでした。

次に会ったのは、仲間内でスポーツをするので一緒にどうか、というもの。

若者グループで集まってたまにスポーツをしているらしく、こんなコミュニティが地元にもあったんだなぁと関心していました。A君はそこのまとめ役をしているらしく、場所を借りたり器具を持ってきたりしていました。

そこで出会った、我々の年齢層よりは少し年上の女性。B子さんとします。この方は毎年海外旅行に行っているということで、私がドイツが好きだというのを聞いて、A君がきっと話を聞いてみたら面白いよ、ということで呼んでくれたのだとか。

今思えば、これが始まりだったのでしょう。

 

自由を手に入れた

スポーツ後に、ファミレスで皆で夕飯を食べたのですが、その際に私の目の前に座ったB子さんが次第にこんな話をし始めました。

「今は権利所得で生活できてる。がんばったらがんばった分だけ、見返りがある。自由を手に入れられる。誰にでも出来る」

要約するとこんな感じでしょうか。

要約してしまうと怪しさ万倍ですが、至って真面目な話し出しで、私人生楽しんでないな、って気がついたの。から始まった話は、今は権利所得で生活している、というもの。

相槌がてら「そんな生活が出来たらいいですね」と言うと、興味があるなら教えてあげるよ、とのこと。はぁ…と適当に相槌を打っていたら、今度一緒にA君とうちにおいで、と言われ、特に断る理由もなく、スケジュールを決めてしまいました。

この時は、うーんまあ、聞くだけ聞いてみるか。人様に迷惑かけない真っ当な権利所得なら、そりゃもらえるなら欲しいし。と思ってはいましたし、ネズミとかだったら話だけ聞いてごめんなさいって言えばいっか、と軽い気持ちでした。

 

本拠地に乗り込んでみた

翌週、A君と待ち合わせをして、B子さんのお宅へ向かいます。なんかA君いやに荷物多いな…?とは思ってましたが、特に気にしてませんでした。

B子さんのお宅にお邪魔して、軽くお茶しながらB子さんの旦那さんを交えて談笑していました。後々の話しぶりからするに、おそらくこの旦那さんが、この界隈でのトップ?なのでしょう。

B子さんも旦那さんも、話す感じはとても人当たりの良い方で、全く嫌な感じはしませんでした。

最初は海外のこんな所に行った、あそこでこんなもの見た、と海外の楽しい話から始まりました。私は海外の話を聞くのが好きなので、これ自体はとても楽しめる時間でした。

が、次第に権利所得の話に移行していきます。

真っ当な権利所得の話だったらいいなぁ、なんて能天気に考えていた私は、とある会社のカタログがテーブルの上に出てきた時には流石に肩を落としました。

それがアムウェイのカタログでした。

「なんだ、やっぱネズミか何かか……」

と思いました、正直。

いや、そりゃ思うでしょー。

「物を売るわけではない、自分のいいと思ったものを勧めるだけ」というのはマルチやネズミ講の常套句だそうですね。何度も聞きました、それ。

アムウェイの商品はこんな人が使ってる、あんな所で使われてる、と写真やネットを駆使していかに“アムウェイが凄いか”をこれでもかという程アピールしてきます。

見てる側としては「ホントかなー…」と心の内では思いつつ、凄いですねーととりあえず愛想よく相槌を打ちます。

天皇陛下がタイに行っていた時に王宮で空気清浄機が使われていた、とか。

24時間テレビでマラソン走ったなんとか言う芸人がつけてた化粧品(汗でも落ちなかった)が話題になったが、あれもアムウェイだ、とか。

一時期大ブームを巻き起こした映画のこのシーンに出てくる歯ブラシもアムウェイだ、とか。とか……

どこからどこまでが本当で嘘なのやら…。

アムウェイの仕組みとか、レベルがあがるとなんとか言う会員レベルになって、そうなると海外へ行ける特典があるとかどうとか……話は尽きることがありません。

 

あんたもかい!

そのうち、実際に商品見せてあげるよ、の段になりました。

そろそろ相槌を打つのも面倒になって来た頃ですが、それでも「はぁ…」と言いつつ見せてもらうことに。

すると、旦那さんはA君に「ちょっと見せてあげて」と指示。今まで隣で一緒に話を聞いていたA君が「じゃあちょっと見ててくださいね」と実演を始めます。

「え、いや、お前がするんかい」

と思わず心の中でツッコミました。

一緒に聞いてみる、と言っていた段階では、A君もアムウェイの事は一言も言いません。が、むしろ気がつくべきでしたね、B子さんのお家にはクリスマスや正月に皆が集まるので、A君もよくお邪魔すると言ってましたからね。A君ももともとグルだったのです。

一緒に話を聞きに来てくれた、と本気で思ってた私は、だいぶ裏切られた気分でした。ちょっと甘すぎだな、自分…と反省しました、流石に。

実演は洗剤の実演のようで、油を2滴垂らして、それをアムウェイの洗剤と市販の洗剤で洗い落としてみるというものでした。

なんかもう、その段では、その実演が本当なのか仕掛けがあるのかとか、そういう真偽なんてどうでも良くなっていて、むしろ「よくそんなテレビショッピングだかのような事を素でやって恥ずかしくないなぁ」という気分で見てました。

もちろん私は良い観衆でもさくらでもありませんので、「すごーい!」と言って拍手したりはしません。

かろうじて笑みは浮かべてますが、実演を見て「ふーん…」と言ったきりです。

しかしA君、鋼の心を持ってます。

「凄くないですか!?この2つだったらどっちがいいですか!?自分も最初すんごい疑ったんですけど、でもホント種も仕掛けもないんですよ!!」

と元気も元気。

この2つだったらどっちがいいですか、の問に「分かりません」と答えたにも関わらず全くめげません。

すごい。その精神力、見習いたい。

 

荷物の中身は

何人に紹介して、月に何ポイント貯めたら、これだけバックがある、みたいな話を延々と聞いている内に、そろそろ帰りたいなーと思い始めました。

既にこのお家に来てから4時間が経とうとしていました。外も暗くなってたし、お腹も空いてたし、部屋は寒かったし、もう流石にお暇したかったのです。

そろそろ帰りたいよー電波を2度程出したけど不発に終わり、3回目でようやく帰れそうになった時、カタログは無料だというので記念に(?)もらっとくことにしました。

すると、A君がカバンの中から「僕のあげます」とカタログを出してきます。

あ、そのカバンの中はアムウェイグッズだったのか…とこの時気が付きました。

更には、アムウェイで成功してる人の講演とかのDVDあるから見るといいですよ、と何分何秒頃からと丁寧に付箋まで貼られたDVDをカバンから何枚か出してくる有様で、「それはまた興味があったら貸してくださいね」と言って断りました。

それ、借りたら返すためにまた会わないといけないじゃないですか…。

しかも、「次はもっと色々商品見せてあげます。何が見たいですか」と聞いてくる始末。いや、見たいとか言ってないですからー……!という気持ちで、「それも、興味があればこちらから見せてくださいって言いますね」とやんわり断りました。

が、旦那さん強し。

私が先程「出汁が美味しそう」だと適当に相槌打ったのを覚えていて、「今度一緒に何か作ろうか」という話になってしまったのでした。

いや、ま、料理教えてもらいたいのはホントだし、料理は得意だそうなので、まいっか…と思うことにして、その日はお暇しました。気が進まなければまた断ればいいし…。

 

法的にはセーフ、モラル的には…?

さて、この歳までマルチやネズミの勧誘を受けたことが、幸か不幸か無かったものですから、判断に困ってネットで調べました。

いや、まあ、調べるまでも無かったような気はしますけども。

法的にはセーフなのですね。

ネットワークビジネス、と言ったりもするらしい。まあ、マルチですって言ったら誰もやりませんよね…響きが既にダメダメです…。

しかし法的にはセーフだからと言って、しかしこれ、あまりにも簡単に、大量の敵を作りそうなビジネススタイルじゃありません…?そりゃ、成功してる方も本当にいるにはいるんでしょうけども。

これ、絶対、友達居なくなりますって。

世の中の多くの人を敵に回し、アムウェイ仲間以外の友人をすべて無くす覚悟で、それでもアムウェイというマルチ商法の仲間になるか?

答えは、残念ながら否です。

周りが全てアムウェイ仲間なら、その道も有りなのかもしれませんね。ネットで言われるように、確かにアムウェイを語る人々は「信者」と呼ばれてしかるべき、というか、なんか「熱い想い」をお持ちのようですし、だからか、皆さんとても仲良さそうですし。その中で生活していくなら、問題はないのでしょう。

が、残念ながら(あるいは幸運にも)、私はその世界に居ませんので…。

 

 

こんな世界もある

まあ、アムウェイに入る気はありませんが、そういう世界もあるということを知ることが出来た、と思うことにしました。

そういう意味では、A君に感謝です。もう会うことはないと思いますけれども。